2005年の読書ある雪の日、8人の高校生が学校に閉じ込められる。 開かない玄関、登校してこない他の生徒、時が止まった校舎 不可解な現象に8人はひとつのオカルトチックな仮説を立てる。ここは誰かの精神世界なのでは? 実際、そういった類いの話は世界中で例がある。成績優秀の学級委員が語る怪異談。普通なら、一笑して終わりの話だが、状況を考えると信じずにはいられない8人 謎の鍵となるもの、それは2ヶ月前、彼らの高校の学園祭で起こった自殺事件 しかし、8人全員が死んだ級友の名前が思い出せない。自殺事件があったことは覚えているのだが、誰が死んだのか解らない。 死んだのは誰!? 推理+SF×青春小説といった感じでしょうか? 自殺したのは、8人を閉じ込める精神世界の主は、誰なのか? その謎を解く事に主眼を置けば推理小説と言える。 しかし、この作品では推理小説に付きものである血なまぐさい殺人事件が起きることはない。 推理小説としては、若干、謎解きに対するヒントが少ないように感じなくもないが、推理は可能でしょう。ちょっとしたドンデン返しも用意されております。 <br> 総じてみると、青春小説としての度合いが強いのかもしれません。 誰もが過ごした学生時代を思い起こさせる、そんな爽やかな『推理』小説です 新・世界の七不思議/鯨統一郎 前に日記の中で紹介した 『邪馬台国はどこですか?』の姉妹編。 アトランティス大陸、ストーンヘンジ、ピラミッド、ノアの方舟、始皇帝、ナスカの地上絵、モアイ・・・ 例によって、小さなバーの片隅で1人の男が常識を覆す新解釈を披露。 面白いッス。始皇帝以外は超古代文明の遺物と称されるモノですが、これらが何の為に作られたのか?(どこにあるのか?)を見事(?)解き明かします。 宇宙人が作ったとか言う、突飛な話にはなりません。いづれの解決も論理的に納得できるモノとなっています。個人的には『邪馬台国~』ほど解釈に切れ味が無いような気もしますが、ソレは古代が題材。資料も少ないでしょうから、仕方ないと思います。 前作同様、決して鵜呑みには出来ませんが、かと言って信憑性がないわけじゃない。そんな作品でした。 【楽天ブックス】煙か土か食い物 腕利き救命救急医としてアメリカで腕を振るう主人公・奈津川四郎。 ある日、彼の元に母親が連続主婦殴打生き埋め事件の被害者となったとの凶報が届く。 事件のナゾを解くため、否、犯人へ復讐する為に故郷に戻る四郎。 しかし、そこに待つのは異常とも言える家族の物語。 正直、好みの作品ではなかった。 テンションが高く、汚い言葉、暴力表現も多い。確かにその文体はリズミカルでスピード感もある。しかし、本格推理小説をお望みならば、オススメはできない。 一応、犯人探しという体裁は採ってあるが、本筋はコチラではないでしょう。 文体の「疾走感」が評価されているが、個人的には「暴走」という感じを受けた。 15歳の誕生日、少年は夜行バスに乗り、家を出た。一方、猫探しの老人・ナカタさんも、なにかに引き寄せられるように西へと向かう。暴力と喪失の影の谷を抜け、世界と世界が結びあわされるはずの場所を求めて。 村上春樹作品、全般に言える事ですが、読み終わった後も作品で提示された謎が明かされる事は無い。自分で感じ取って下さいってコトでしょうw 他の作品に比べるとエンターテイメント色が強く、読み易いかもしれない。 しかし、数々の謎が浮かんでは、宙に消えていく そんな不思議な感じが漂い。 読了後に若干の「置いてけぼり感」に襲われる村上作品の特徴は色濃く出ている作品でもある 少年から大人へ向う不安定さ・喪失感を感じながら成長する少年 かつて失った何かを求める、猫語を解する老人 絡みあるようで、絡み合わない。しかし、しっかりと繋がった2人の物語 最終的には、損なわれた少年が物語の足取りを通して、修復される物語なのだろう。修復されたことによって少年は新しい世界、即ち、健全性を持った世界の一員となることの出来る資格を手に入れた、という。 この本は感想を述べるのも難しいですな~ でも、とにかく面白い事は確かです!! 飛び降り自殺とされた男性死体の額には「θ」と描かれていた。半月後には手のひらに同じマークのある女性の死体が。さらに、その後発見された複数の転落死体に印されていた「θ」。自殺?連続殺人?「θ」の意味するものは?N大病院に勤める旧友、反町愛から事件の情報を得た西之園萌絵らの推理は・・・。好調Gシリーズ第2弾!” いつの間にかシリーズ名が「Gシリーズ」に。。。 ギリシャの「G」でしょうな。。。きっと。 さてさて、事件が事件ッスからネ。ずっと自殺にしか考えれない状況が続いて行く訳で 殺人の陰は全く見えて来ず、推理すべきは「何故、自殺したのか?」それとも、やはり殺人なのか?っていう、不安定なまま読んでしまいますww それにしても、このシリーズ。探偵役は誰になるんだ? クラゲ君ではあるんだろうが。。。彼が謎を解かなくても犀川先生が先に解いてるからな~ ま、良いけど。 今回の作品、懐かしい人が登場。電話のみの登場のアノ人。名前だけ登場の天才 今までの作品をリンクさせまくってる森博嗣。今回は、、、既にS&Mとは繋がってるし。。。とすると、必然的にVシリーズとも繋がる事になる。 「四季四部作」で百年シリーズともリンクさせたから。。。 今回で「ナ・パ・デア」方面へ繋がったりするのかしらん?ww 北朝鮮のコマンド9人が開幕戦の福岡ドームを武力占拠し、2時間後、複葉輸送機で484人の特殊部隊が来襲、市中心部を制圧した。彼らは北朝鮮の「反乱軍」を名乗った。 さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。逮捕、拷問、粛清、白昼の銃撃戦、被占領者の苦悩と危険な恋。北朝鮮の後続部隊12万人が博多港に接近するなか、ある若者たちが決死の抵抗を開始した。 作風としては、『希望の国のエクソダス』に近い感じを受けた 希望の~では、腐り切った日本を見限った少年達が独立した国を北海道の1つの市に作り。。。といった具合で、日本が国としてのありかたを見失い。経済的・国際的に末期症状に陥った状況の中、内部から反乱が起きたのに対し。 この作品では、北朝鮮という外部からの侵略者により、日本が置かれた絶望的な状況が浮き彫りとなる。 全てにおいて対応が後手後手に回る政府。最後には福岡封鎖という「臭いものにふた」的な措置しか撮れない。占領者達は北朝鮮の反乱軍を名乗っているが為に、北朝鮮本国を攻撃するわけにもいかず、頼みのアメリカも。。。 完全に福岡を掌握する北朝鮮の『反乱軍』 福岡の人々も頼りない日本政府よりも、彼らとの協調を望むようになっていく。 そんな中で、社会から不適合とされた少年達(『昭和歌謡大全集』の生き残り)が反乱軍へ攻撃をしかける。 日本政府でさえも手を出せなかった反乱軍に対し、果たして彼らに無いが出来たのか。。。 『希望の国のエクソダス』でも見られた事だが、村上龍という人は、日本という国に対し、圧倒的に怒っている。しかし、作品では冷静に現代の日本が抱える問題を指摘している。その一方で感じるのは、若い力・新しい力に希望を持っているという事だ。『希望~』でも、この『半島を出よ』でも、旧態依然で頼りない日本政府に対し、若者達は力強く描かれている。 この作品も北朝鮮の反乱軍という重い展開ではあるが。。。 基本的には日本の国としてのあり方に対するアンチテーゼと、新しい力への期待感に尽きるのだと思う。 出版社/著者からの内容紹介 あの一夜に起きた出来事は、紛れもない奇蹟だった、とあたしは思う。 夜を徹して八十キロを歩き通す、高校生活最後の一大イベント「歩行祭」。 三年間わだかまっていた想いを清算すべく、あたしは一つの賭けを胸に秘め、当日を迎えた。去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。 気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫る??。ノスタルジーの魔術師が贈る、永遠普遍の青春小説。 一言で言えば、優しさに包まれている作品。 粗筋によると主人公は「奇跡」と思っているようですが、僕は違うと思ったw 奇跡ってのは、神様が気まぐれに起こす人智を超えたトコで起きる事だと思うので。。。 この作品で起きた「奇跡」は、主人公・貴子の決意によるものと、ある人物の仕掛けたや優しい「罠」により起きた事なので。。。 修学旅行や合宿でクラスメイトと夜遅くまで話し込んだ事は無いですか? 真夜中という時間の神秘さ。。。暗闇という特殊な環境だからこそ、浮かび上がる、それぞれの心にある、わだかまり。。。 あの独特の雰囲気の中だからこそ、話せた事。。。 この作品に溢れれるノスタルジーの原点はソレなのだと思う。。。 惜しむらくは。。。もっと若い頃に出会いたいと思う本でもありますね。。。 でも、今、読むからこその本という気持ちも一方であったりww 青春小説の王道と言える作品。 楽天でブログを書いてる、せいやんせいやんさんの作品 仲良くさせてもらってるアジュ子さんが挿絵を描いている事もあって購入 もともと、せいやんさんの隠れファン(?)だったしねww いわゆるショートショート。短い話しがいっぱい載ってます(煩悩と同じ数) ちょっとした時間に手軽に1話読めたりしますよ。通勤通学のお供にもなるかとww TV観ててCMの間に読んだりする事も可能ですよぉ~ww 僕は、「ティッシュ」なんかが好きですねww 表題にもなってる「見習い天使」の話しも心温まる良い話しですよぉ~~ww 突如としてTV中継が開始された奇妙な競技。RUN、BIKE、SWIM。全く予測不可能な展開、次々と脱落していく選手たち。だが、熱狂の渦に巻かれた視聴者は、彼らが走り続ける理由を、まだ知らない??! 淡々と進んで行く感じですね 特にドンデン返しがあるわけでもないので。。。 スラスラ読める感じで、それなりに楽しめますけど、 スリルとかそういったものは、ほとんど感じられませんな。。。 この人は、『親指探し』や『あそこの席』なんかのホラー系の方が面白いですね。。。 死んだはずの「ぼく」の魂にむかって天使が言った。「おめでとうございます、抽選にあたりました!」。そうして、ぼくは輪廻のサイクルに戻るために、下界にいるだれかの体を借りて(天使業界では「ホームステイ」というのだそうだ)前世で犯した悪事を思い出さなくてはならなくなった。 乗り移ったのは「小林真」という自殺したばかりの14歳の少年。ところが、真は絵を描くのが得意な以外は、親友と呼べる友だちもいない、冴えないヤツだった。父親は自分だけよければいい偽善者で、母親はフラメンコの先生と浮気中。しかも、好きな女の子は、中年オヤジと援助交際中ときた。しかし、ホームステイの気楽さも手伝って、よくよく周りを見回してみると、世界はそんなに単純じゃないってことが次第にわかってくる。 前に、あきちゃんが日記で紹介してた本 中学生くらいを対象にした本かな?児童文学よりは少し上の年代あたりがターゲットと思われる 文章も軽快だし、スラスラ読めてしまう。1日あれば読破出来ますが、 中身は結構、考えさせられます。 他人の身体を通して観るという設定で、生きるとは?親とは?友達とは?人間とは?自分とは? そういったものを客観的に考えさせる作品。 世界は。。。人間は。。。一色で表す事は出来ない。 様々な色を持ったカラフルな存在である。 しかし、それに気付くかどうかは、自分次第。。。 意外に、小中学生時代に読むよりも、大人が読んだ方が心に響くものがあるかもしれない。 |